小説レビュー review

vol.5

今読まれたいならオメガバースを書くべし……!?

ハマモ

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みなさんこんにちは。コラムにてほか投稿サイトさんの作品をゴリゴリご紹介しているので忘れがちですが、わたくしそういえばエブリスタの中の人なのでした。今回はちょっとエブリスタハックっぽいお話をとりまぜつつ、あるジャンルの作品について定点観測してみようと思います。

️BL合戦を機に激増したジャンルに、読み手がつき始めた

去年から今年にかけて行われていたBL合戦。募集要項は、今商業BLでアツいジャンルをもとに作成しました。そのときに、最後まで迷ったのが「オメガバース」でした。

諸説あるのでさっくりと説明しますと、アルファ・ベータ・オメガという3つの階層に別れた世界の中で描かれるBL作品を総称して「オメガバース」といいます。(詳しくはこことかを……あと、これからオススメする作品を読んでください)

なぜ迷ったかというと、合戦企画時にオメガバース作品がほとんどエブリスタに存在しなかったから。この入り組んだ設定のお題に、投稿者さんが付いてきてくださるかが不安でした。

しかしその心配は杞憂に終わり、多数の作品が生み出されることとなりました。
そして、合戦終了から時間が経ち、データを分析すると、ある結果が出てきました。

オメガバースタグ、めちゃめちゃクリックされている……!
(説明しよう、エブリスタには作品に紐づけられるタグというものがあり、読者が作品を探す際の道しるべとして作用しているのだ。作品に最適なタグを設定することは読者を増やすために有効な手立てだぞ)

今、エブリスタの読み手さんたちに熱視線を浴びているのはオメガバース、これは真実です。「作品を書いても全然読まれない、病む……」と思っている作者さんがいたら、次回作はオメガバースに挑戦してみてほしいです。

さて、前置きが長くなりましたが、私のおすすめオメガバース作品をご紹介します。

️発情期に先生を誘惑してしまったオメガの苦悩

作品名:彼を忘れるためのクスリ
作者:一色とうい
URL:https://fujossy.jp/books/1402

溺愛α × 生意気一途Ω の年の差カップリング。発情期の事故で番になった二人は、いろいろとすれ違い気味。同居している番に忘れられない相手がいることを知ってしまった棗は、番の解消を決意し、抑制剤を飲むようになるが……。

まずは短編をご紹介。オメガバースというジャンルを初めて読むならこちらの作品がオススメです。このジャンルの切ない要素は、恋心を必要とせず本能的に性の対象としてお互いを見合ってしまうところ。普通のBL作品だったら、(昔よりは同性愛への抵抗感描写は減りましたが)一線を超えるには一定の乗り越え感は必要。しかし、オメガバースでは「発情期」があり、それを抑えるためには多くの努力が必要です。薬を使うにしても難しい。そんな、どうしてもまぐわってしまう属性と心の乖離を描いた名短編です。

ちなみに、攻アルファは教師で受オメガは生徒です。温厚な教師が我慢できずに生徒オメガに襲いかかる描写、とてもエッチです。

️酒池肉林のオメガバース館

作品名:『BL』僕というナット(メス)に、ふさわしいボルト(オス)を
作者:水戸けい
URL:https://r.estar.jp/_novel_view?w=24737170

見目のいいオメガだけを集めて教育する『天使の館』。その中でも、美月は群を抜いた美貌を有している。『天使の館』のオメガたちは、アルファに引き取られることが最上の幸福だと教育されており、自分たちは特別な存在だと考えていた。

 
 希少価値の高いオメガの中でも、さらに貴重な『天使』と呼ばれる美貌を誇るオメガたち。その中でも群を抜いて称賛され続けている美月にとって、ベータでありながらオメガに魅了されない和真は未知の生物と同等の存在だった。

 そんな彼の意識を自分に向けさせることが、いまの美月のいちばんのたのしみであり遊びでもあった。

まずタイトルがすごすぎる。BL合戦の審査をしていて一番目を引いたタイトルがこちらです。オメガバースの階層社会設定を生かした設定が生きています。消費される側のオメガでありながら、自らの美貌に絶対の自信を持っている受の美月のキャラクターがとてもいいです。そんな美月と、美月になびかない和真の関係は……?

️さあ出かけようオメガバースの世界へ

今手元でエブリスタを検索したところ、「オメガバース」が含まれる作品は200作品超存在するようです。合戦前は10作品前後だったような……。ここ1年で爆増したこのジャンル、未経験の人はぜひ試してみてください。


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